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【補助金】「地域型住宅グリーン化事業」とは

【補助金】「地域型住宅グリーン化事業」とは

地域型住宅グリーン化事業とは

 地域型住宅グリーン化事業とは、国土交通省の採択を受けたグループが建てる、省エネルギー性や耐久性などに優れた新築・中古の木造住宅に対して補助金が交付される制度のこと。

 グループとは、原木供給・製材・建材・設計・施工などの地域の中小工務店を中心にした事業者で構成された集団のことを指す。

 地域型住宅グリーン化事業では、建築を依頼する発注者に対して補助が行われるのではなく、採択を受けたグループに対して補助が行われるという点が最大のポイントとなる。発注者は、グループを通じて間接的に補助を受けることになる。

 地域型住宅グリーン化事業制度を利用するには、発注者(建築主)が国土交通省の採択を受けたグループに対し、建物の発注を依頼することが必要だ。

 また、補助の対象となるのは、省エネルギー性能や耐久性などに優れた木造住宅または木造建築物の新築、および木造住宅の省エネ改修となる。

地域型住宅グリーン化事業のタイプ別補助額と主な要件

 
 ここでは、「令和3年度地域型住宅グリーン化事業グループ募集要領」に基づき、対象となる住宅タイプ別の補助額と主な要件について解説する。

 地域型住宅グリーン化事業の対象となる住宅タイプは以下の4種類あり、それぞれ補助額が異なる。

 なお、記載の補助上限額は2021年のもので、2022年(令和4年)度の補助額は未発表だが、変更になる可能性がある。

【住宅タイプ別の補助上限額(2022年度)】

※2022年2月時点で制度の詳細は未発表。参考 国土交通省「令和4年度税制改正概要」、国税庁「認定住宅の新築等をした場合(認定住宅新築等特別税額控除)


 さらに、条件によっては地域材加算でプラス20万円三世代同居加算でプラス30万円などの加算項目がある。

 主な共通要件としては以下の通りである。

【地域型住宅グリーン化事業の主な共通要件】

主要構造部が木造であること 

採択されたグループの構成員である中小住宅生産者などにより供給される住宅また は新築であること。ただし、ゼロ・エネルギー住宅型においては新築および改修、省エネ改修型においては戸建て住宅の改修のみが対象となる(いずれもモデルハウスは対象外)。

・新築や改修の着工日は採択通知の日付以降であること(グループに対する採択通知の発出前に着工または改修工事を開始した場合は補助対象となる)。

・主要構造部に用いる木材は、グループが定める地域材を積極的に使用すること(ただし、省エネ改修型においては、地域材の使用は求められない)。

①長寿命型(最大補助額110万円+加算あり)

 長寿命型の対象となる住宅の要件と補助額は以下の通りだ。

対象となる住宅の要件

・「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づき、所管行政庁による認定を受けた「長期優良住宅」であること。


補助金の額

 長寿命型の補助金の額は、建築費の1/10以内の額で、かつ住宅1戸当たり「110万円」が上限だ。ただし、補助を受ける施工事業者が平成27~令和2年度の6年間の地域型住宅グリーン化事業において、長期優良住宅の補助金を活用した実績が原則として合計4戸以上の場合は、1戸当たり100万円が上限となる。

 また、追加の要件を満たすと下表のような加算がある。ただし、加算項目は1戸につき1項目で併用はできない。

【長寿命型の補助金の加算要件】


②高度省エネ型(最大補助額70万円+加算あり)

 高度省エネ型の対象となる住宅の要件と補助額は次の通りとなる。

対象となる住宅の要件

 以下のいずれかの住宅であること。

・「都市の低炭素化の促進に関する法律」に基づき所管行政庁による認定を受けた「認定低炭素住宅」

・「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」に基づき、所管行政庁による認定を受けた「性能向上計画認定住宅」


補助金の額

 高度省エネ型の補助額は、建築費の1/10以内の額で、かつ住宅1戸当たり「70万円」が上限だ。

 また、追加の要件を満たすと下表のような加算がある。ただし、加算項目は1戸につき1項目で併用はできない。

【高度省エネ型の補助金の加算要件】


③ゼロ・エネルギー住宅型(最大補助額140万円+加算あり)

 ゼロ・エネルギー住宅型の対象となる住宅の要件と補助額は以下の通りとなる。

対象となる住宅の要件

・外皮の断熱性能などの大幅な向上、高効率な設備システムの導入、再生可能エネルギーなどにより、年間の一次エネルギー消費量の収支が概ねゼロとなる住宅であること

補助金の額

 ゼロ・エネルギー住宅型の補助額は、建築費の1/10以内の額で、かつ住宅1戸当たり「140万円」が上限だ。ただし、補助を受ける施工事業者が平成27~令和2年度の6年間の地域型住宅グリーン化事業において、ゼロ・エネルギー住宅にかかる補助金活用実績が原則として4戸以上の場合は、1戸あたり125万円が上限となる(「改修」の場合は掛かり増し費用相当額の1/2以内の額となる)。

 また、追加の要件を満たすと下表のような加算がある。ただし、加算項目は1戸につき1項目で併用はできない。

【ゼロ・エネルギー住宅型の補助金の加算要件】


④省エネ改修型(補助額50万円)

 省エネ改修型の対象となる住宅の要件と補助額は以下の通りだ。

対象となる住宅の要件

・省エネ改修後の住宅が、建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令の規定に基づく建築物エネルギー消費性能基準に相当する性能(BEI1.1相当)を有していること。ただし、平成28年4月1日以降に建てられた戸建て住宅については、BEI1.0相当を有していること。

補助金の額

 省エネ改修型の補助額は、住宅1戸当たり、定額「50万円」となる。


地域型住宅グリーン化事業の補助対象者

 
この章では地域型住宅グリーン化事業の補助対象者について解説する。補助対象者には、グループや地域の工務店がある。

グループとは

 
 グループとは、地域の中小工務店を中心に建材流通、製材、プレカット※などの住宅生産に係る事業者で構成された団体のことを指す。
※プレカットとは、建築現場で組み立てて使えるように、施工前に工場で木材を加工しておくこと。

 原木供給事業者や製材、プレカット、建材流通、設計の各事業者が最低1社参加し、更に中小工務店(年間50戸程度未満の供給事業者)を加えて5社以上が参加していることが要件となっている。

 地域型住宅グリーン化事業では、補助はグループに対して行われるため、建物の発注者はグループに新築工事を依頼することで間接的に補助を受けることになる

 補助対象者がグループとなっている理由としては、住宅の核となる「構造材」や省エネ機器などの「住宅設備」を、責任を持って供給できる体制が求められているからだ。グループでは、家づくりの考え方や性能、維持管理に関連する共通ルールが策定される。

【共通ルールで定められること】
・地域型住宅の規格・仕様
・資材の供給・加工・利用
・積算、施工方法
・維持管理方法
・グループの取り組み


 地域型住宅グリーン化事業で間接的に補助金を受けて家を建てたい方は、地域のなかで共感できるグループを探して家を建てるのがいいだろう。

グループや工務店の探し方

 
 では、グループや工務店の探し方について解説していこう。

 地域型住宅グリーン化事業に採択されたグループや工務店については、一般社団法人木を活かす建築推進協議会が運営する「地域の住まいづくりのお手伝い」で検索することができる。

 「地域の住まいづくりのお手伝い」には、「お住まいの地域のグループの取組み内容や工務店を調べる」という機能がある。

地域の住まいづくりのお手伝いで都道府県を選ぶ

 該当地域を選択し、「工務店を探す」にチェックをして検索すると、工務店の一覧が出てくる。

地域の住まいづくりのお手伝いで工務店にチェックを入れる

 ひとつのグループのなかには複数の工務店が登録されていることが通常であり、気になるグループや工務店が見つかったら、連絡をして地域型住宅グリーン化事業を使って建物を建てる旨を相談するという流れになる。

地域型住宅グリーン化事業の全体スケジュールと流れ

 
 2022年(令和4年)も地域型住宅グリーン化事業は継続される予定だが、2022年2月時点、スケジュールは未発表

 ちなみに、2021年(令和3年)の地域型住宅グリーン化事業の全体スケジュールは以下の通りだった。

 
 地域型住宅グリーン化事業では、毎年、グループの募集が行われる。

 地域型住宅グリーン化事業を利用するには、採択されたグループに建築の発注を行う必要があることから、工事の着手は採択通知後に行うことが必要だ。

 参考までに、2021年度におけるグループ募集の受付期間と採択日は以下の通りだった。工事が完了したら提出期限までに完了実績報告を出す必要がある。


【募集受付期間】
2021年4月1日(木)~2021年5月10日(月)


【採択発表予定】
2021年6月10日(木)

まとめ

 
 以上、地域型住宅グリーン化事業について解説してきた。

 地域型住宅グリーン化事業は継続の可能性が高い事業なので、長寿命型(長期優良住宅)や、高度省エネ型住宅、ゼロ・エネルギー住宅などを建てたいと思っている方は、来年度の募集枠を狙うのも手だろう。